不登校の各段階における対応の仕方①

“不登校の子どもを無理に学校へ行かせることは良くない”というのは、昨今では多くの方の認識だと思います。

とは言うものの、いつまでもこのまま行かずにいたらどうなるんだろう・・・
とモヤモヤした気持ちや不安でいっぱいのお母さんも少なくないのではないでしょうか。


今回は、少しでも早く今の状況から抜け出すために大切な、それぞれの段階にあった対応方法についてお伝えします。
(「不登校から回復するまでの段階」についてはこちら

前兆期


元気がなくなり行き渋ったりもしますが、それが不登校の前兆かどうかを見極めることは困難です。
多くの場合、気持ちや体調の波なのかわからず見過ごされてしまいます。

話を聴くことは大切ですが、あれこれ問いただすのは良くありません。
「話したくなったらいつでも聞くよ~」という気持ちをさりげなく伝えましょう。

無理をさせずに、リラックスできる環境をつくることも大切です。
食事時間などを調整することで、生活リズムを整えるようサポートするのもいいですね。

早期に学校と連携することで、不登校を未然に防ぐことができる可能性もあります。

不安定期


不安や身体症状がこれ以上ひどくならないよう安心して過ごせる場所や時間が必要です。
心身ともに十分な休息をとれるよう環境を整えましょう。


本人はもちろん、周りの家族も不安や心配で混乱してしまいがちな時期です。

心配のあまり、何があったのか・なぜ行きたくないのかなどを聞きたくなったり
何とか励まそうとあれこれ言葉を掛けたくなったりしますが
子ども自身もよくわからない場合が少なくありません。

行かなければという気持ちでいるところに、さらに追い打ちをかけてしまうことになると
ますます状態が悪化したり、回復に時間がかかることにもなりかねません。


行きたくない時には行かなくても構わないことを伝え
お母さんがゆったり“どん”としていることで、子どもは安心感を覚えます。


ありのままを受け入れ、心ゆくまで寄り添うことが何より大切です。
この間にしっかりと親子の信頼関係を築くことで、回復のスピードやその後の関係にもいい影響が期待できます。

安定期


精神的に安定し、一見日常の生活を取り戻したようにも見えます。
不安定期のような疲弊感も和らぐので親の期待も高まりますが、慌てるのは危険です。
まだまだ不安や恐れがなくなったわけではありません。

子どもの言動に一喜一憂しないよう心に留めておくようにしましょう。
この時期は、じっくり話を聴いたり良いところをほめるなどして
エネルギーを充電させることが大切です。

いかがでしたか?

次回は、回復期~活動期についてお伝えします。